「月の満ち欠けが一巡する前に、大いなる学問の喪失が起こるであろう。無知なる支配者によって火と洪水が引き起こされ、それが正されるまでには長い時がかかる」

ノストラダムス(画像はイメージです)
ノストラダムス(画像はイメージです)
  • 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
  • フランス出身
  • 医師、占星術師、詩人

英文

”There will be a great loss of learning before the moon’s full cycle is completed. Fire and floods will be fomented by ignorant rulers; much time will go by before it is rectified.”

日本語訳

「月の満ち欠けが一巡する前に、大いなる学問の喪失が起こるであろう。無知なる支配者によって火と洪水が引き起こされ、それが正されるまでには長い時がかかる」

解説

この句は知識や学問の衰退を憂慮する内容であり、単なる天変地異ではなく、文明の退歩を警告するものとして特徴的である。「月の満ち欠けが一巡する前」という表現は、短い期間を象徴しており、急速に知の喪失が起こることを示している。これは図書館の焼失や文化財の破壊など、歴史的に繰り返されてきた悲劇とも重なる。

「無知なる支配者による火と洪水」という表現は、単なる自然災害ではなく、為政者の愚策がもたらす社会的・文化的災厄を意味する可能性が高い。ノストラダムスの生きた16世紀は、宗教戦争や弾圧によって学者や書物が失われる時代であり、この背景が反映されていると考えられる。

現代においては、この予言は知識や教育の軽視による社会の停滞や混乱への警鐘として読むことができる。例えば、科学的知見を無視した政策決定が環境破壊や災害を招くことは、まさに「無知なる支配者の火と洪水」である。ここには、学問の価値を守り続けなければ人類は同じ過ちを繰り返すという普遍的な教訓が込められている。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「ノストラダムス」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る