「門の近くと二つの都市の中で、これまでに見たことのないような災厄が起こる。疫病の中に飢饉があり、人々は剣により追い出され、救いを求めて不滅の神に叫ぶ」

- 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
- フランス出身
- 医師、占星術師、詩人
英文
”Near the gates and within two cities there will be scourges the like of which was never seen: famine within plague, people put out by steel, crying to the great immortal God for relief.”
日本語訳
「門の近くと二つの都市の中で、これまでに見たことのないような災厄が起こる。疫病の中に飢饉があり、人々は剣により追い出され、救いを求めて不滅の神に叫ぶ」
解説
この一節はノストラダムスの『百詩篇集(Les Prophéties)』の一篇とされ、曖昧な予言文体と象徴的表現によって読み解きが多様に可能である典型例である。「門の近く」「二つの都市」という地理的な言及は特定が困難であり、後世の読者によってニューヨークとロンドン、あるいはローマとコンスタンティノープルなどと比定されたことがある。
「疫病の中に飢饉があり」という句は、複合的な災害の連鎖を示唆しており、実際にヨーロッパ史には黒死病や中世の飢饉のように、同時多発的に人々を襲った災厄があった。このような内容は、ノストラダムスの生きた16世紀の戦乱と疫病の時代背景を強く反映している。
現代においては、パンデミックや戦争のような事態への警鐘として読む者も多い。「剣により追い出され、神に叫ぶ」という表現は、難民や暴力の犠牲者となった人々の苦悩にも通じる。ノストラダムスの予言はしばしば具体性に欠ける一方で、普遍的な恐怖や苦難の描写として、時代を超えて共感や恐れを呼ぶのである。
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