「人の性格はその人自身の守護神である」

- 紀元前540年頃~紀元前480年頃
- 古代ギリシャ出身
- 哲学者
英文
”A man’s character is his guardian divinity.”
日本語訳
「人の性格はその人自身の守護神である」
解説
この言葉は、人間の内面的な徳や人格が、その人の運命や行動を守る力になるという思想を端的に表している。ヘラクレイトスは神話的な言語を借りつつ、外部の神ではなく、自らの内面こそが真の守り手であるという逆説的な真理を示している。ここで言う「守護神」とは、超自然的存在ではなく、人が日々築き上げる人格そのものである。
この考えは、倫理と運命を結びつける古代ギリシアの価値観にも根ざしている。当時のギリシア人は、性格(エートス)が行動を決定し、その行動がやがて運命(モイラ)を形づくると考えていた。つまり、人の人格は単なる性質ではなく、人生全体を導く力として機能するという観念である。
現代においてもこの名言は示唆に富む。社会的成功や名声といった外的要素よりも、誠実さ・勇気・節度といった内面的資質が最終的に人を守り、高めるという考えは、リーダーシップ論や自己啓発の文脈でもしばしば強調される。人格の養成こそが、外的な変化にも揺るがぬ真の支えとなるという点で、この言葉は普遍的な価値を持ち続けている。
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