「大衆の魂の目は、神聖なるものを目の当たりにすることに耐えられない」

プラトンの名言・格言・警句(画像はイメージです)
プラトンの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 紀元前427年~紀元前347年
  • 古代ギリシアのアテナイ(アテネ)出身
  • 哲学者、学者、アカデメイア(アカデミー)創設者

英文

”The eyes of the soul of the multitudes are unable to endure the vision of the divine”

日本語訳

「大衆の魂の目は、神聖なるものを目の当たりにすることに耐えられない」

解説

この名言は、人間の精神が持つ限界と、神聖で究極の真理を理解することの難しさを示している。プラトンは、真理や神聖なものは非常に崇高で、全ての人がそれを受け入れたり理解したりできるわけではないと考えていた。特に大衆や一般の人々は、現実の表面的な部分や感覚的な満足に囚われているため、深遠で崇高な真理を直視する力が備わっていない場合が多い。真理や神聖なビジョンを理解するためには、魂の目が鍛えられ、準備ができていなければならないというのが、この名言の背景にある思想だ。

プラトンの哲学では、知識の獲得は魂の覚醒とつながっている。彼は、魂が肉体に閉じ込められているため、人間は感覚に頼ることで真理を見失うことが多いと説いた。『国家』の「洞窟の比喩」でも、プラトンは、人々が影に過ぎない現実に囚われていることを説明している。洞窟の中にいる囚人たちは、壁に映る影を現実だと思い込んでいるが、真の世界に出たときに初めて、現実の光と真理を知ることができる。しかし、その真理に直面することは魂にとって非常に困難であり、光に目が眩むような経験をする。真理を理解するには、魂が鍛えられ、影から抜け出す準備が必要だというメッセージが込められている。

現代社会では、この名言は哲学的・心理学的な意味でも解釈できる。私たちは日々の生活の中で、物質的な成功や一時的な快楽に気を取られがちであり、人生の深い意味や真実に気づかないことが多い。しかし、精神的な覚醒や自己の内面への探求を続けることで、より深い理解に到達することができる。たとえば、自己啓発や瞑想を通じて、自分の存在や生き方についての洞察を得る人々は、より充実した人生を送ることができる。真の知恵に触れるには、表面的なものを超えて内なる世界に目を向けることが求められる

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