「今日ほど、生命が普遍的な責任感によって特徴づけられなければならない時代はない。それは国家と国家、人と人との間だけでなく、人間と他のあらゆる生命との関係にも及ぶべきである」

ダライ・ラマ14世
  • 1935年7月6日~
  • チベット出身
  • 宗教指導者、仏教僧、チベット亡命政府の元首相・精神的指導者

英文

”Today, more than ever before, life must be characterized by a sense of Universal responsibility, not only nation to nation and human to human, but also human to other forms of life.”

日本語訳

「今日ほど、生命が普遍的な責任感によって特徴づけられなければならない時代はない。それは国家と国家、人と人との間だけでなく、人間と他のあらゆる生命との関係にも及ぶべきである」

解説

この名言は、現代における倫理観の再構築を促す強いメッセージである。ダライ・ラマ14世は、国際関係や人間関係のみにとどまらず、他の生命すべてに対して責任を持つべきだという「普遍的責任」の概念を説いている。これは、仏教の「すべての存在はつながっている」という思想と深く関わっており、個々人が自分の行動の影響範囲を広く認識することの重要性を示している。

現代は、気候変動、生物多様性の喪失、大規模な格差といった地球規模の課題に直面している。そうした時代においては、国家単位や個人単位の利益追求ではなく、人類全体と地球上の生命全体を視野に入れた行動と連帯が求められる。ここで語られる「普遍的責任」とは、まさに倫理と共感を地球全体にまで広げることを意味している。

この言葉は、単なる理想論ではなく、現代に生きる私たちにとって具体的な行動指針となる。たとえばエネルギーの使い方、消費のあり方、教育や政策の方向性など、日常生活の中で他の生命や未来世代に配慮する姿勢こそが「普遍的責任」である。つまり、この地球に生きる一人としての自覚と行動が、未来を形づくる鍵であるという深い教訓が、この言葉には込められている。

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