「一般的に、民主主義国の政治家がいつも深く物事を考えているとは思わない。時として少し近視眼的だ。彼らは主に次の選挙の票を気にしているのだ」

- 1935年7月6日~
- チベット出身
- 宗教指導者、仏教僧、チベット亡命政府の元首相・精神的指導者
英文
”I don’t think generally politician come from democratic country. I think not that thinking. But sometimes little bit short-sighted. They are mainly looking for their next vote.”
日本語訳
「一般的に、民主主義国の政治家がいつも深く物事を考えているとは思わない。時として少し近視眼的だ。彼らは主に次の選挙の票を気にしているのだ」
解説
この名言は、民主主義国における政治家の姿勢に対する率直な批判と懸念を示している。ダライ・ラマ14世は、民主的な価値を支持しつつも、選挙制度に依存する政治の限界や、目先の票を重視する短期的思考に警鐘を鳴らしている。この言葉からは、人々の利益や倫理的な原則よりも、自身の当選に関心を向ける政治の構造的問題を憂慮するまなざしが感じられる。
「short-sighted(近視眼的)」という表現は、長期的な社会の幸福や道徳的判断よりも、即効性のある人気取りを優先する態度への批判である。たとえ民主主義という制度のもとにあっても、政治家個人の思考や動機が十分に成熟していなければ、真の公共善は実現されないという指摘が込められている。また、「looking for their next vote(次の票を狙っている)」という言葉には、政治が理念よりも数字に左右されている現状への失望もにじんでいる。
この名言は、現代の有権者に対しても、政治を支える側としての責任と洞察を促すものである。候補者の主張や政策の本質を見極める努力を怠らず、長期的な視点と倫理的判断を重視する社会的な成熟こそが、民主主義を機能させる鍵であるという深い教訓が、この簡潔な言葉に込められている。
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