「教育の本質は、人の本来持っていないものを新たに作って与えることではなく、もともと備わっているものをすべて引き出して、何一つ取り残さないようにすることにある」

- 1835年1月10日~1901年2月3日(66歳没)
- 日本出身
- 思想家、教育者、著述家、啓蒙運動の先導者、慶應義塾の創設者
原文
「教育の要は人生の本来に無きものを造りて之に授るに非ず、唯有るものを悉皆発生せしめて遺すことなきに在るのみ」
現代語訳
「教育の本質は、人の本来持っていないものを新たに作って与えることではなく、もともと備わっているものをすべて引き出して、何一つ取り残さないようにすることにある」
解説
この言葉は、教育とは外から押しつけるものではなく、内に秘められた力や可能性を引き出す営みであるという、福沢諭吉の人間観と教育観を明確に表したものである。彼は、教育を通じて人格や能力を「造る」のではなく、すでに人間が持っている素質や資質を開花させる手助けをするものと考えていた。
「人生の本来に無きもの」とは、人間の外にある理想像や型にはめ込むような教育を指す。それに対して福沢は、個々人がもつ固有の能力や天賦の才を、すべて発揮させることが教育の本分であると説く。これは、教育を「注入」ではなく「発現」と捉える視点であり、非常に近代的かつ人間中心的な思想である。
この考えは現代の教育にも通じる。子どもの多様な個性や可能性を尊重し、それをいかに引き出すかが教育の質に問われる時代において、福沢のこの言葉は生徒の内なる力を信じ、それを最大限に伸ばす教育のあり方を指し示している。人は皆、教育によって自己の可能性を自らの力で開くことができるという希望に満ちた思想である。
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