「まことに善いことをしようとする者は、ただ人情が自然に向かうところをよく見極め、それに従えばよい」

福沢諭吉(画像はイメージです)
福沢諭吉(画像はイメージです)
  • 1835年1月10日~1901年2月3日(66歳没)
  • 日本出身
  • 思想家、教育者、著述家、啓蒙運動の先導者、慶應義塾の創設者

原文

「苟も善を為さんとする者は唯人情自然の赴く所を察して是に従ふ可きのみ」

現代語訳

「まことに善いことをしようとする者は、ただ人情が自然に向かうところをよく見極め、それに従えばよい」

解説

この言葉は、真に善をなそうとする者は、理屈や形式ではなく、人間の自然な感情や流れに寄り添うべきであるという考えを述べたものである。福沢諭吉は、西洋倫理を無理に輸入するのではなく、日本人の持つ人情や社会的感覚に基づいた判断が重要であると考えていた。

ここでの「人情自然の赴く所」とは、人間の持つ素朴な感情や良識が向かう方向、すなわち自然な善意や共感の流れを意味する。福沢は、道徳や善行が抽象的な理論や権威に基づくのではなく、生きた人間関係の中で直感的に理解されるべきものだと見ていた。

この考え方は、現代の倫理実践にも通じる。例えば、マニュアル通りの対応ではなく、相手の立場に立った柔軟な配慮や共感を大切にする行動が、結果として最も「善い」とされることがある。形式にとらわれず、心からの自然な行動が真の善であるという福沢の思想は、個人の良心と社会的実践を結びつける重要な視座である。

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