「世の中にこれほど多くの虚偽が存在するのは、意図的な嘘よりも、むしろ真実への不注意からである」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”It is more from carelessness about truth than from intentionally lying that there is so much falsehood in the world.”
日本語訳
「世の中にこれほど多くの虚偽が存在するのは、意図的な嘘よりも、むしろ真実への不注意からである」
解説
この言葉は、虚偽の多くは悪意からではなく、真実を軽んじる怠慢から生じるという鋭い観察を示している。人々は意識的に嘘をつくよりも、事実を確認せずに語り、無関心や軽率さから誤りを広めてしまうことが多い。ジョンソンは、虚偽の根源を「悪意」ではなく「不注意」に見いだしたのである。
18世紀の社会では新聞や出版が盛んになり、情報が広範囲に流通するようになったが、その正確性は必ずしも保証されていなかった。ジョンソンの時代にも、流言や偏見に基づく情報が人々を惑わせていた。彼の言葉は、情報の拡散における責任を早くも指摘していたものといえる。
現代においては、この言葉の意味はさらに深い。インターネットやSNSの時代、意図的な偽情報だけでなく、無自覚に共有される誤情報が大きな問題となっている。ジョンソンの言葉は、真実を軽んじる無関心こそが虚偽を増幅させる最大の要因であるという警告であり、情報社会における責任ある態度を促す普遍的な教訓となっている。
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