「病はしばしば、死が完成させる平等を始める」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”Disease generally begins that equality which death completes.”
日本語訳
「病はしばしば、死が完成させる平等を始める」
解説
この言葉は、病気が人間社会の差異を崩し、死がそれを完全に消し去るという厳しい真理を表している。富や地位、才能に恵まれた者であっても、病気の前ではその優位性は次第に失われ、やがて死によってすべての人が平等となる。ジョンソンは、死の普遍性だけでなく、その前段階としての病が人間の傲慢を打ち砕く過程を強調している。
18世紀は医学が未発達で、病は身分を問わず人々を襲った。疫病や結核などは社会のあらゆる階層に広がり、権力者でさえ逃れることはできなかった。ジョンソン自身も生涯にわたり病に悩まされており、この言葉には自身の経験と観察から得た実感が込められているといえる。
現代においても、この指摘は依然として当てはまる。医療の発展によって多くの病は克服されたが、重大な病や死は依然として人を平等にする力を持っている。社会の格差や不平等が広がる現代だからこそ、この言葉は人間の根源的な平等を忘れてはならないという警告として響くのである。
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