「貧しくなるまいと決意せよ。手にするものがいかに少なくとも、それより少なく使うことだ。貧困は人間の幸福にとって大きな敵である。それは確実に自由を奪い、いくつかの美徳を不可能にし、他の美徳も極めて困難にする」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”Resolve not to be poor: whatever you have, spend less. Poverty is a great enemy to human happiness; it certainly destroys liberty, and it makes some virtues impracticable, and others extremely difficult.”
日本語訳
「貧しくなるまいと決意せよ。手にするものがいかに少なくとも、それより少なく使うことだ。貧困は人間の幸福にとって大きな敵である。それは確実に自由を奪い、いくつかの美徳を不可能にし、他の美徳も極めて困難にする」
解説
この言葉でジョンソンは、貧困が道徳や自由、幸福を著しく損なう現実的な脅威であることを説いている。特に注目すべきは、「収入の多少ではなく、支出の管理こそが貧困を避ける鍵である」という点である。つまり、節度ある生活こそが尊厳と独立を守る防波堤であると訴えている。
ジョンソンは、貧しさが人間の本質的な自由を奪うことに強い警戒を示している。経済的に困窮すれば、意見を述べる自由や、善を行う余裕が損なわれる。たとえば、正直さや寛容さといった美徳は、ある程度の生活の安定がなければ実践すら難しくなる。貧困は人間性を歪め、道徳的選択の余地を奪うのである。
この名言は、現代の個人経済や社会政策にも通じる警告である。経済的自立は単なる資産管理ではなく、人間の尊厳と倫理の土台であるというジョンソンの考えは、今日においても変わらぬ真理として響く。
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