「誰かがそれに値するという確証なしに悪く言うのは気が引けるが、彼は弁護士らしいのだ」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”I would be loath to speak ill of any person who I do not know deserves it, but I am afraid he is an attorney.”
日本語訳
「誰かがそれに値するという確証なしに悪く言うのは気が引けるが、彼は弁護士らしいのだ」
解説
この言葉は、弁護士に対する皮肉と世評をユーモラスに表したものである。ジョンソンは一見、他人を根拠なく中傷することを避けたいと述べながら、最後に「弁護士だから」という理由で暗に悪評を肯定している。ここには、弁護士に対する不信や風刺的なイメージが込められている。
18世紀のイギリスでは、弁護士はしばしば訴訟を煽り、依頼人よりも自己の利益を優先する存在とみなされていた。ジョンソンの言葉は、そうした社会的偏見を踏まえつつ、法律家に対する冷ややかな風刺として語られたものである。同時に、この表現は彼特有の機知ある言葉遊びとして受け取られる。
現代においても、この言葉はしばしば引用され、職業的ステレオタイプへのユーモアとして機能する。もちろん現代の弁護士の役割は大きく変わり、社会正義や人権擁護に不可欠な存在となっているが、依然として「訴訟社会」などの文脈で揶揄の対象となることもある。ジョンソンの言葉は、人間の職業観に潜む偏見や風刺の力を示す一例なのである。
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