「農業は国に富をもたらすだけでなく、その国が自らのものとして誇れる唯一の富である」

- 1709年9月18日~1784年12月13日
- イギリス出身
- 詩人、評論家、辞書編纂者、伝記作家
英文
”Agriculture not only gives riches to a nation, but the only riches she can call her own.”
日本語訳
「農業は国に富をもたらすだけでなく、その国が自らのものとして誇れる唯一の富である」
解説
この言葉は、農業の本質的な価値を強調している。産業革命や商業の発展以前から、農業は人間社会の根幹を支えてきた。輸入や交易で得られる富は一時的であり、状況次第で失われるが、農業によって生み出される資源はその国自身が持続的に確保できる富であるという考えがここにある。
18世紀イギリスにおいて、ジョンソンの生きた時代は商業と工業が急速に成長していた。しかしその中で彼は、土地と農業こそ国家の基盤であると主張した。農業は国家の独立性を保証し、飢餓や戦争といった困難の中でも国民を生かし続ける力を持つからである。
現代においても、この言葉は強い意味を持つ。グローバル化により食料の多くが国際貿易に依存しているが、気候変動や地政学的リスクが高まる時代には、食料安全保障が国の真の富とされる場面が増えている。例えばエネルギーや資源が豊富でも、食料の自給ができなければ国民の生活は脆弱である。ジョンソンの洞察は、今なお普遍的な現実を突いているのである。
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