「『発言者を責めない』という原則が真に守られなければ、『知ることをすべて、遠慮なく言う』という結果にはならない」

毛沢東の名言・格言・警句(画像はイメージです)
毛沢東の名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1893年12月26日~1976年9月9日
  • 中国出身
  • 政治家、思想家

英文

”Unless the principle of “Don’t blame the speaker” is observed genuinely and not falsely, the result will not be “Say all you know and say it without reserve”.”

日本語訳

「『発言者を責めない』という原則が真に守られなければ、『知ることをすべて、遠慮なく言う』という結果にはならない」

解説

この言葉は、毛沢東が党内外での自由な意見表明の必要性を説いたものである。彼は、批判や提案を受け入れるには、まず発言者を責めないという態度が不可欠であると強調した。形式的に「自由に発言せよ」と言っても、実際に発言者が処罰や非難を受けるなら、人々は本心を語らず、組織は形だけの「自由」に陥る。したがって、意見を引き出すには安全な環境が必要であるとする点が重要である。

背景には、毛沢東が推進した「百花斉放・百家争鳴」の政策がある。この政策は、人民に自由に発言させ、社会主義建設に役立つ意見を引き出す狙いを持っていた。毛沢東は、人民内部の矛盾を解決するには批判を抑え込むのではなく、率直な議論を通じて是正することが必要だと考えていた。ただし、この方針は後に反右派闘争へとつながり、多くの知識人が弾圧されるという逆説的な結果を招いた。

現代的に見ると、この言葉は健全な議論の前提は発言の自由と安全の保障であるという普遍的な教訓を含む。企業や社会においても、発言者が不利益を被るなら誰も本当の意見を述べなくなる。毛沢東の言葉は、自由な批判を可能にする環境整備の重要性を指摘しており、今日の民主的議論や組織運営においても参考になる思想である。

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