「忠実で、誠実で、積極的で、正直な共産主義者は皆、我々の中に見られる自由主義的傾向に反対して団結し、それを正しい道に導かなければならない。これは我々の思想戦線における任務の一つである」

毛沢東の名言・格言・警句(画像はイメージです)
毛沢東の名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1893年12月26日~1976年9月9日
  • 中国出身
  • 政治家、思想家

英文

”All loyal, honest, active and upright Communists must unite to oppose the liberal tendencies shown by certain people among us, and set them on the right path. This is one of the tasks on our ideological front.”

日本語訳

「忠実で、誠実で、積極的で、正直な共産主義者は皆、我々の中に見られる自由主義的傾向に反対して団結し、それを正しい道に導かなければならない。これは我々の思想戦線における任務の一つである」

解説

この言葉は、毛沢東が党内における自由主義的傾向を批判した際の一節であり、のちに「反自由主義闘争」のスローガンともなった。毛沢東は、組織の規律や統一を乱す態度を「自由主義」として退け、党の強固な思想統一と行動統一こそが革命の成功に不可欠であると強調したのである。

この背景には、1930年代から1940年代にかけての中国共産党の厳しい環境がある。抗日戦争や国共内戦の中で、党内の分裂や消極的態度は致命的であると考えられた。そこで毛沢東は、自由放任や自己本位の姿勢を「思想的な病」として糾弾し、積極的に批判・自己批判を通じて矯正する方針を打ち出した。これにより、党は強い統制力を持つ組織へと変貌していった。

現代的な視点から見ると、この言葉は組織における規律と自由のバランスを考えさせる。確かに規律の欠如は統一行動を妨げるが、過度の統制は多様な意見や創造性を抑圧する危険を孕む。毛沢東の言葉は、革命期の特殊な状況では有効であったが、現代社会においては、いかに自由な発想と組織の秩序を両立させるかという課題を逆説的に浮き彫りにしている。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「毛沢東」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る