「喜びを自らに縛りつける者は
翼ある命を滅ぼす。
だが、飛び去る喜びに口づけする者は
永遠の夜明けの中に生きる」

ウィリアム・ブレイクの名言・格言・警句
ウィリアム・ブレイクの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1757年11月28日~1827年8月12日(69歳没)
  • イギリス出身
  • 詩人、画家、銅版画職人、神秘主義思想家

英文

”He who binds to himself a joy
Does the winged life destroy;
But he who kisses the joy as it flies
Lives in eternity’s sun rise.”

日本語訳

「喜びを自らに縛りつける者は
翼ある命を滅ぼす。
だが、飛び去る喜びに口づけする者は
永遠の夜明けの中に生きる」

解説

この言葉は、喜びの本質とその受け止め方を詩的に表現している。ブレイクは、喜びを執着して自分のものにしようとすれば、その自由な生命力を損ない、結局は失ってしまうと警告する。逆に、喜びを一瞬の恵みとして受け入れ、飛び去るままに尊重できる者は、永遠の光の中に生きることができると説いている。

この思想は、18世紀末から19世紀初頭に広まった啓蒙思想的な所有観や制御への批判とも結びつく。ブレイクにとって、真の幸福や美は所有や固定化によってではなく、流れゆくものを受け入れる姿勢によって実現する。これは彼の想像力の哲学にも通じ、束縛ではなく自由な受容こそが精神を高めると考えられた。

現代においても、この名言は普遍的な教えを持つ。人間関係や人生の喜びにおいて、執着や独占欲はしばしば破壊をもたらすが、瞬間の美や喜びをそのまま受け入れる心は、持続的で深い幸福につながる。ブレイクの言葉は、執着からの解放と、移ろいゆく喜びの中に永遠を見出す智慧を示している。

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