「人がどういう存在であるかによって、その人の見るものも決まる。眼がどのように形作られているかによって、その力も決まる」

- 1757年11月28日~1827年8月12日(69歳没)
- イギリス出身
- 詩人、画家、銅版画職人、神秘主義思想家
英文
”As a man is, so he sees. As the eye is formed, such are its powers.”
日本語訳
「人がどういう存在であるかによって、その人の見るものも決まる。眼がどのように形作られているかによって、その力も決まる」
解説
この言葉は、人間の存在とその認識の関係を表している。ブレイクは、世界の見え方は客観的に一様ではなく、その人の内面や精神のあり方によって決定されると考えた。つまり、人がどのような人格や精神を持つかによって、世界の姿は異なるものとして映るのである。
この思想は、彼の「知覚の哲学」として一貫して見られる。18世紀末の啓蒙主義では、観察者は中立であり、世界は誰にとっても同じように見えるという前提が重視された。しかしブレイクは、知覚は主体の形成によって変わると主張し、想像力や精神的成熟が世界認識を決定すると考えた。彼の芸術や詩は、その思想を象徴的に体現している。
現代においても、この名言は重要な意味を持つ。人は自身の経験や価値観によって世界を解釈し、見るという行為は常に主観的で創造的である。偏見を持つ者には偏った世界が見え、広い心を持つ者には多様で豊かな世界が見える。ブレイクの言葉は、私たちの「眼」を鍛えること、すなわち内面を磨くことが、世界をより深く理解する道であると教えている。
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