「生きとし生けるものはすべて神聖であり、生命は生命そのものを喜ぶ」

ウィリアム・ブレイクの名言・格言・警句
ウィリアム・ブレイクの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1757年11月28日~1827年8月12日(69歳没)
  • イギリス出身
  • 詩人、画家、銅版画職人、神秘主義思想家

英文

”For everything that lives is holy, life delights in life.”

日本語訳

「生きとし生けるものはすべて神聖であり、生命は生命そのものを喜ぶ」

解説

この言葉は、生命の普遍的な神聖さを高らかに宣言している。ブレイクにとって、聖なるものは特定の宗教儀式や制度の中にあるのではなく、あらゆる生命そのものの存在に宿るものであった。生きること自体が神聖であり、生命同士が響き合い、互いに喜びを見出すことが自然の真理であると語っている。

この思想は、18世紀末から19世紀初頭のキリスト教的道徳観に対する挑戦ともいえる。当時の社会では「神聖」と「俗」の区別が厳格であったが、ブレイクはそれを超えて、生命そのものの尊厳を肯定する全的な宗教観を提示した。彼の詩や絵画に描かれる自然や人間は、すべて神的な輝きを帯び、聖性と喜びが分かちがたく結びついている。

現代においても、この言葉は大きな意味を持つ。環境破壊や差別、暴力が絶えない世界において、生命のあらゆる形を尊び、そのつながりを喜びとする視点は不可欠である。生物多様性や人権尊重の理念とも響き合い、平和と共生の基盤となる思想である。ブレイクのこの名言は、生命そのものが聖なる喜びに満ちているという普遍的な真理を力強く伝えている。

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