「我々は他国の領土を一寸たりとも望まない。しかし、我々の領土を一寸たりとも誰にも渡しはしない」

- 1878年12月18日~1953年3月5日
- グルジア(ジョージア)出身
- ソ連共産党書記長(最高指導者)、ソ連邦大元帥
英文
“We do not want a single foot of foreign territory; but of our territory we shall not surrender a single inch to anyone.”
日本語訳
「我々は他国の領土を一寸たりとも望まない。しかし、我々の領土を一寸たりとも誰にも渡しはしない」
解説
この言葉は、スターリンが1930年6月29日の第16回党大会中央委員会政治報告で述べた、領土保全と防衛の原則を端的に表現している。ここでスターリンは、ソ連が侵略的野心を持たず平和的であることを強調する一方で、自国の領土に対するいかなる侵犯も断固として拒否する強硬姿勢を示している。
この発言は、当時の国際情勢――特に日本の満州侵略の兆しや、西側資本主義諸国との緊張――を背景としている。ソ連は外交的には平和共存を掲げながらも、軍備増強と国境防衛の準備を進めており、防衛と平和主義の二重メッセージが込められている。また、この言葉は国内的にも、愛国心を鼓舞し、国民を領土防衛のために団結させる効果を狙っていた。
現代においても、この種の表現は各国の政治指導者が領土保全の決意表明として用いる場面が多い。ただし、歴史的にはこうした防衛的レトリックが、実際には影響圏拡大や軍事行動の正当化にも利用されてきたことから、言葉と行動の乖離を見極める視点が重要である。
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