「力強く生き生きとした運動に違いが存在しないなどということはありえない――『真の画一性』が存在するのは墓場だけである」

- 1878年12月18日~1953年3月5日
- グルジア(ジョージア)出身
- ソ連共産党書記長(最高指導者)、ソ連邦大元帥
英文
“We think that a powerful and vigorous movement is impossible without differences — ‘true conformity’ is possible only in the cemetery.”
日本語訳
「力強く生き生きとした運動に違いが存在しないなどということはありえない――『真の画一性』が存在するのは墓場だけである」
解説
この発言は、多様性や内部の意見の相違が、活発で健全な政治運動にとって不可欠であるという思想を表明している。ここでの「conformity(画一性、一様性)」とは、個々の違いを排して完全に同一化された状態を意味しており、それが真に実現されるのは「墓場」、すなわち死と沈黙の場だけだという皮肉が込められている。
この発言は、スターリンの初期の言説またはボリシェヴィキ内の論争を肯定する文脈に位置づけられる可能性がある。当初の共産主義運動では、党内における活発な理論闘争や戦略の違いが一定程度容認されていた。スターリンがこう述べたとすれば、一枚岩の党ではなく、多様な意見の中から力強い前進が生まれるという認識を持っていた時期のものであろう。
しかし、後のスターリンは粛清や思想統一を徹底し、反対意見を抑圧したため、この言葉はむしろ彼の実践との乖離を示す逆説的な証言ともなりうる。現代においてもこの言葉は、活力ある組織には異論や対立が必要不可欠であるという普遍的な原則として再評価される価値がある。真の活力は統制ではなく、多様な声のせめぎ合いから生まれるという視点は、民主主義や創造的組織運営にも通じる。
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