「日の光を藉りて照る大いなる月たらんよりは、自ら光を放つ小き燈火たれ」

森鴎外の名言・格言・警句(画像はイメージです)
森鴎外の名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1862年2月17日~1922年7月9日(60歳没)
  • 日本出身
  • 小説家、評論家、翻訳家、軍医

原文

「日の光を藉りて照る大いなる月たらんよりは、自ら光を放つ小き燈火たれ」

解説

この言葉は、他者の力や権威に依存して輝く存在になるより、自らの力で輝く小さな存在であれという教えである。月は日の光を反射して輝くが、その輝きは自分自身のものではない。一方、小さな燈火は弱くとも、自らの燃焼によって光を放っている。ここには、独立自尊の精神が込められている。

森鴎外が生きた明治期は、西洋文化や権威を模倣することが奨励される一方で、自らの文化的独自性を失う危機感もあった。この比喩は、権力者や有名人の影響力に頼って地位を得るよりも、自分の実力や思想で立つべきだという警鐘でもある。

現代においても、SNSやメディアの影響を借りて一時的に注目を集めることは容易だが、真の価値は自ら生み出す光にある。たとえ規模は小さくても、オリジナルな発信や行動は、他者の力に依存する輝きよりも持続し、信頼を得る基盤となる。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「森鴎外」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る