「論理は実質から湧き出すから生きてくるのである。ころ柿が甘い白砂糖を内部から吹き出すようなものである」

- 1867年2月9日~1916年12月9日(49歳没)
- 日本出身
- 小説家、評論家、英文学者
原文
「論理は実質から湧き出すから生きてくるのである。ころ柿が甘い白砂糖を内部から吹き出すようなものである」
解説
この言葉は、論理は形や形式から作るものではなく、内側の実質から自然にあふれ出るものでなければならないという考えを示している。「実質」とは、思想・経験・感情・信念など、その人が本当に持っている内容や真実である。それが充実していれば、論理は自ずと説得力と生命力を持って表れる。
ここでの「ころ柿が甘い白砂糖を内部から吹き出す」という比喩は、内面の充実が外に自然と現れるさまを表している。外側から砂糖をまぶすのではなく、柿そのものが熟して甘味を滲ませるように、論理も本物であれば作為なく現れるという意味である。
この視点は、単なる弁論術や表面的な言葉遊びへの警鐘でもある。中身のない論理は空虚であり、反対に真に充実した実質を持つ者の論理は、人を動かす力を備える。学問・政治・芸術などあらゆる分野に通じる普遍的な教訓である。
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