「尖閣問題で中国におどおどしていたら、そのうち五星紅旗の6番目の星は小さな日の丸になるかもしれない。東京のオリンピックが実現したら都民は来なくてもいい。都民は贅沢。自分のことしか考えなくなった。他の日本人と違う人種になりましたよ」

石原慎太郎の名言・格言・警句(画像はイメージです)
石原慎太郎の名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1932年9月30日~2022年2月1日(89歳没)
  • 日本出身
  • 第14~17代東京都知事、作家、政治家

原文

「尖閣問題で中国におどおどしていたら、そのうち五星紅旗の6番目の星は小さな日の丸になるかもしれない。東京のオリンピックが実現したら都民は来なくてもいい。都民は贅沢。自分のことしか考えなくなった。他の日本人と違う人種になりましたよ」

解説

この言葉は、石原慎太郎が対中姿勢と東京都民への批判を併せて述べたものである。前半では、尖閣諸島をめぐる中国との対立で日本が弱腰になれば、中国国旗の五星の横に日本を象徴する小さな星が加わる、つまり中国の属国化する危険性を比喩的に警告している。後半では、東京オリンピック構想に絡めて、都民の贅沢志向や自己中心性を批判し、地方との価値観の乖離を指摘している。

この発言の背景には、2010年代初頭の尖閣諸島領有権問題の激化と、石原が推進していた東京オリンピック招致活動がある。当時、中国海監船の領海侵入や漁船衝突事件などが頻発し、日本政府の対応は国内外で議論を呼んだ。また、石原は東京都知事として、都民の生活意識や消費志向が国家全体の危機感や公共性から乖離していると感じていた。

現代への応用として、この言葉は領土問題への毅然とした対応と、大都市住民と地方との意識格差の双方を考える材料となる。国家安全保障では曖昧な姿勢が国際的立場を弱める可能性があり、一方で都市の経済的豊かさは社会的連帯感の低下を招き得る。石原の発言は、これら二つの課題を直截的な表現で結びつけ、警鐘を鳴らしている。

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