「廃れた流行ほど醜いものはない」

- 1783年1月23日~1842年3月23日(59歳没)
- フランス出身
- 小説家、評論家
英文
”Nothing is so hideous as an obsolete fashion”
日本語訳
「廃れた流行ほど醜いものはない」
解説
この言葉は、流行の魅力が時代性と不可分であるという観察を示している。ある時代には美しく洗練されて見えるスタイルも、時が経ち流行が過ぎ去ると、新しさや斬新さが失われ、むしろ滑稽で古臭く見えるという逆転現象が起こる。スタンダールは、この変化を「醜さ」として強く表現している。
この発想の背景には、19世紀ヨーロッパのファッション文化と社交界がある。当時の上流階級は流行の最先端を追うことに熱心であり、服装や身なりは社会的地位の象徴だった。しかし、その価値は短命であり、一度流行が終われば、かつての華やかさは時代遅れとして扱われた。スタンダールは、この儚さと残酷さを冷ややかに指摘している。
現代においても、この言葉は通用する。ファッションだけでなく、インテリア、デザイン、音楽、さらにはインターネット上の流行も同じで、最先端だったものが数年で時代遅れになることは珍しくない。この言葉は、流行を追うことの魅力と同時に、その終焉の速さと不可避の「醜さ」を鋭く描き出している。
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