「天才は火で、修養と閲歴は薪でしょう。薪がなくては火も燃えません」

- 1878年12月7日~1942年5月29日
- 日本出身
- 歌人、作家、思想家
原文
「天才は火で、修養と閲歴は薪でしょう。薪がなくては火も燃えません」
解説
この言葉は、才能と努力の関係を巧みに表現している。天才的な資質は「火」に例えられるが、それだけでは長く燃え続けることはできない。修養(学びと自己鍛錬)や閲歴(経験)は薪となり、その火を持続させ、より大きな炎へと成長させる。つまり、天賦の才があっても、それを支える学習と実践がなければ、才能は短命に終わるという警句である。
この考え方は、近代知識人としての与謝野晶子の姿勢を反映している。彼女自身、詩歌の天賦を持ちながらも、西洋文学や哲学、日本古典の幅広い学びを重ねて作品を生み出した。また、時代背景として、近代日本は「天才礼賛」の傾向が強かったが、晶子はその危うさを見抜き、努力と経験の重要性を説く現実的な視点を示している。
現代においても、この名言は強い説得力を持つ。例えば、音楽やスポーツ、ビジネスの分野でも、才能に恵まれた人が努力を怠れば成功は続かず、逆に凡才でも努力を重ねれば大きな成果を得ることがある。この言葉は、才能の価値を否定せずに、努力と経験を組み合わせることで初めて本物の力となるという普遍的な真理を教えているのである。
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