「とかく、知恵を自慢するほど愚かさの極みにあるものだ」

- 1548年3月17日~1610年12月3日
- 日本出身
- 戦国武将
原文
「兎角、知恵の自慢の有ほどは、愚の九ツ時分なり」
現代語訳
「とかく、知恵を自慢するほど愚かさの極みにあるものだ」
解説
この言葉は、知恵をひけらかす行為そのものが愚かさの象徴であるという戒めである。ここでいう「九ツ時分」は午前零時を指し、すなわちど真ん中、極致の意を持つ。「愚の九ツ時分」とは、現代の言葉でいう愚の骨頂に当たる。本多忠勝のような実力と謙虚さを重んじた武将が、この言葉を残したとされる背景には、戦国時代において実践よりも理屈を誇る者への軽蔑があったと推察される。
現代においても、知識や学歴を誇示するだけで実務能力に欠ける人物は、周囲から信頼を得にくい。本当に賢明な人物ほど、知識を語る前に行動で示すという態度を取る。この名言は、謙虚さと実践力が真の知恵を支えるという普遍的な教訓を与えている。
具体例として、企業で理論ばかり語り行動しない上司や、SNSで博識を誇示するが現実に役立つ実績を持たない人物は、まさにこの言葉の示す愚の極みである。一方、静かに成果を積み重ねる人物こそが評価される。この名言は、時代を超えた知恵と愚かさの本質を鋭く突いたものである。
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