「自分の曲は、レコードよりも生で聴いたほうがずっと良く聞こえる」

ボブ・ディランの名言・格言・警句
  • 1941年5月24日~
  • アメリカ合衆国出身
  • シンガーソングライター、詩人、ノーベル文学賞受賞者

英文

“My songs always sound a lot better in person than they do on the record.”

日本語訳

「自分の曲は、レコードよりも生で聴いたほうがずっと良く聞こえる」

解説

この発言には、録音された音楽と生演奏の間にある本質的な違いに対する意識が込められている。ディランにとって音楽は、固定された「作品」ではなく、観客との場において生成される「出来事」である。レコードはあくまで一時点の記録に過ぎず、生演奏こそが本当の音楽体験であるという考えが背景にある。

ディランはライブ演奏において、アレンジを変えたり即興を加えたりすることを常とするアーティストである。そのため、同じ楽曲でも、演奏されるたびに新しい命が吹き込まれる。録音物は音楽の一面しか伝えられず、その場限りの緊張感や感情、観客との相互作用は再現できないという感覚が、この言葉に込められている。

この視点は、デジタル化が進んだ現代においてなお有効である。ストリーミングで容易に音楽を楽しめる時代にあっても、ライブの価値は失われていないどころか、より貴重なものとなっている。この言葉は、本物の体験の中にしか宿らない芸術の力を示唆している。

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