「貧しくても幸せなほうが、金持ちで不幸せなより良いと言うけれど、ほどほどに金持ちで、ちょっと気分屋っていう折衷案はどう?」

- 1961年7月1日~1997年8月31日
- イギリス出身
- ウェールズ公妃、チャールズ皇太子の元妻、人道活動家
英文
“They say it is better to be poor and happy than rich and miserable, but how about a compromise like moderately rich and just moody?”
日本語訳
「貧しくても幸せなほうが、金持ちで不幸せなより良いと言うけれど、ほどほどに金持ちで、ちょっと気分屋っていう折衷案はどう?」
解説
この言葉は、幸福と富のバランスをユーモラスに問いかけるものである。人々の間でしばしば語られる「金では幸せは買えない」といった格言に対し、ダイアナは理想と現実の間での妥協点を軽妙に提案している。それは完璧な幸福や絶対的な富ではなく、適度な物質的満足と人間らしい気分の揺れを肯定する視点である。
この発言の背景には、ダイアナ自身が王室という究極の「富と地位」を手にしながら、深い孤独や抑圧と戦っていた事実があると考えられる。彼女は公の場では華やかな存在でありながら、私生活では常に「幸福とは何か」という問いに直面していた。その文脈において、「ほどほどの富」と「気分の浮き沈み」は人間らしさの肯定として機能している。
現代においても、絶対的な幸福や成功という幻想から自由になることが、多くの人にとって心の安定をもたらす。すなわち、「そこそこ満たされていて、多少機嫌が悪い日もある」状態は、実際には多くの人が目指す現実的な幸せの形であるという、ウィットに富んだ真実がこの言葉に込められている。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?
申し込む
0 Comments
最も古い