「クリスマスになるたびに、物語の中心にあるのは人々の絆の精神であることに心を打たれます。若い母親と忠実な父親、そしてその赤ん坊のもとに、貧しい羊飼いや遠くからの訪問者が集まりました。彼らは贈り物を持ってキリストの御子を礼拝しに来たのです」

- 1926年4月21日~2022年9月8日
- イギリス出身
- イギリス女王
英文
“At Christmas, I am always struck by how the spirit of togetherness lies also at the heart of the Christmas story. A young mother and a dutiful father with their baby were joined by poor shepherds and visitors from afar. They came with their gifts to worship the Christ child.”
日本語訳
「クリスマスになるたびに、物語の中心にあるのは人々の絆の精神であることに心を打たれます。若い母親と忠実な父親、そしてその赤ん坊のもとに、貧しい羊飼いや遠くからの訪問者が集まりました。彼らは贈り物を持ってキリストの御子を礼拝しに来たのです」
解説
この言葉は、エリザベス2世が2012年のクリスマス・メッセージで述べた一節である。ここで語られているのは、キリスト降誕の物語における「共にあること」や「連帯の精神」が、クリスマスの本質であるという視点である。女王は、宗教的伝承を通じて現代の価値観に結びつける語りを得意としていた。
言及されている登場人物――若い両親、貧しい羊飼い、遠方からの訪問者――は、社会的背景の異なる者たちが一つの目的のために集う象徴である。立場や境遇にかかわらず、人々が「心を一つにして集う」という構図は、クリスマスが単なる祝祭ではなく、思いやりと謙虚さの象徴であることを示している。
この言葉は現代において、多様性の中で共通の価値を見出す意義を再確認させる。特に世界的な分断や孤立が進むなか、「ともにある」ことの大切さや、誰もが迎え入れられる場をつくる重要性を改めて考える機会となる。エリザベス2世はこの発言を通じて、信仰の物語を超えた普遍的な連帯の価値を訴えていたのである。
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