「私は、人を殺すための武器を一度も発明しなかったという事実を誇りに思っている」

- 1847年2月11日~1931年10月18日
- アメリカ出身
- 発明家、実業家
英文
“I am proud of the fact that I never invented weapons to kill.”
日本語訳
「私は、人を殺すための武器を一度も発明しなかったという事実を誇りに思っている」
解説
この言葉は、エジソンが発明家としての倫理観を明確に持っていたことを示す重要な発言である。彼は電気や通信といった分野で数多くの発明を行ったが、その成果を破壊や殺戮に用いられる兵器の形には決して変えなかった。この言葉には、科学技術が人を救い、豊かにするために使われるべきであるという信念が込められている。
発言の背景には、19世紀末から20世紀初頭にかけての軍事技術の発展がある。同時代にはダイナマイトを発明したノーベルや、兵器と平和利用の狭間で揺れる科学者たちの姿があった。エジソンも、第一次世界大戦期に兵器開発への協力を求められたが、人を殺す装置の開発には関与しないと公言した。この名言は、彼の技術倫理と個人としての矜持を象徴するものである。
現代においても、科学者や技術者の社会的責任と倫理が問われる局面は多い。AIやバイオテクノロジーなどの新技術が軍事転用される可能性がある今、このエジソンの言葉は、「できること」と「すべきこと」の違いを問い直す原点としての重みを持っている。技術の力は中立であり、それをどう使うかは人間の選択にかかっている。エジソンはその選択において、明確に「命を奪わない道」を選んだのである。
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