「子どもを私たちの望み通りに形づくることはできない。私たちは、神が授けたままの姿で子どもを受け入れ、愛さねばならない」

- 1749年8月28日~1832年3月22日
- ドイツ出身
- 詩人、劇作家、小説家、哲学者、政治家
英文
“We cannot fashion our children after our desires, we must have them and love them as God has given them to us.”
日本語訳
「子どもを私たちの望み通りに形づくることはできない。私たちは、神が授けたままの姿で子どもを受け入れ、愛さねばならない」
解説
この名言は、親の願望や理想を押し付けるのではなく、子ども一人ひとりの個性と本質を尊重し、無条件に受け入れることの大切さを説いている。ゲーテは、人間が持つ自然な多様性と、個としての存在を尊ぶ姿勢を強調し、教育や養育においても、形成より理解、強制より愛情が根本にあるべきだと考えていた。
「fashion after our desires(自分の願望に従って形づくる)」という表現には、親が子どもを自分の理想像に近づけようとする危険な傾向が込められている。それに対して、「as God has given them(神が与えたままに)」とは、子どもの生まれ持った性質や資質を、神聖なものとして受け入れる謙虚さを意味する。ここでの「God(神)」は、宗教的存在であると同時に、自然の秩序や運命の象徴としても理解できる。
現代においても、過度な教育熱心さや過干渉が子どもの自主性や精神的自由を奪う例は多く、この名言は親と子の間にあるべき距離感と敬意の在り方を示す重要な指針となる。教育とは「支配」ではなく「伴走」であり、愛とは「条件付きの承認」ではなく「存在そのものの受容」であるというゲーテのこの言葉は、子育てにおける普遍的で深い愛の形を教えてくれる。
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