「ちょうどアイデアが尽きたそのとき、言葉が現れて状況を救ってくれる」

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの名言・格言・警句(画像はイメージです)
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1749年8月28日~1832年3月22日
  • ドイツ出身
  • 詩人、劇作家、小説家、哲学者、政治家

英文

“For just when ideas fail, a word comes in to save the situation.”

日本語訳

「ちょうどアイデアが尽きたそのとき、言葉が現れて状況を救ってくれる」

解説

この名言は、思考や論理が行き詰まった瞬間に、ひとつの言葉が状況を打開する鍵となることがあるという、言語の持つ創造的・救済的な力を語っている。ゲーテはここで、言葉が単なる表現手段にとどまらず、しばしば閃きや意味を与え直す「転機」として機能することに注目している。つまり、理性が沈黙したとき、言葉が予想外の道を開く可能性があるのである。

ゲーテは、詩人であると同時に思想家でもあり、言葉が人間の思考の限界を超えて、新たな認識や感情を呼び起こす力を持つことを深く理解していた。彼にとって、言葉とは真理の反映であり、時として思考を先導し、状況の重苦しさに光を投げかける創造の火花であった。この名言は、言葉が思考に先立ち、また思考を再生させる役割を果たすというゲーテの言語観を端的に表している。

現代においても、問題に行き詰まり、どうにもならないと感じる瞬間に、ある一言が人を勇気づけたり、物事の捉え方を変えたりすることは少なくない。この名言は、アイデアだけで解決できないときにこそ、言葉の力が試され、また発揮されるという真理を教えてくれる。ゲーテは、絶望の中でも言葉を信じ、そこに新たな道が開けることを知っていた詩人であるといえる。

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