「裁判所よりも高位にある法廷がある――それは良心の法廷である。それは他のすべての法廷に優越する」

• 1869年10月2日～1948年1月30日
• イギリス領インド帝国出身
• 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者

英文

“There is a higher court than courts of justice and that is the court of conscience. It supercedes all other courts.”

日本語訳

「裁判所よりも高位にある法廷がある――それは良心の法廷である。それは他のすべての法廷に優越する」

解説

この名言は、ガンディーが法の支配や制度的正義の限界を認識しつつ、最終的な判断基準を「良心」に置いていたことを明確に示している。彼は、法律や裁判制度が人間社会を律する重要な仕組みであることを認めつつも、それらが必ずしも倫理的に正しい判断を下すとは限らないという現実を直視していた。そのため、最終的に行動の是非を決めるのは、内なる「良心」という普遍的で個人的な倫理の声であると説いている。

ガンディー自身、数多くの法的弾圧や不当な判決に直面しながらも、法律ではなく道徳に従うという信念を貫いた。彼は「合法」と「正義」は必ずしも一致しないとし、制度に従うことが正しさを保証するのではなく、正しさは常に良心によって吟味されるべきだという姿勢を取った。これは、自己の道徳的責任を他者や制度に委ねない独立した倫理的人間像を体現している。

現代においてもこの名言は、形式的な法や制度の決定に疑問を持ち、それを超えて個人の倫理観に従う勇気の重要性を教えてくれる。ガンディーのこの言葉は、「何が正しいか」は外から与えられるものではなく、自己の良心において常に問い続けなければならないという、深い道徳的真理を静かに力強く語っている。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか？

おすすめの関連記事

マンデラ

「弁護士として、私は法廷ではやや派手に振る舞うことができた。私は白人の法廷にいる黒人として振る舞うのではなく、白人も黒人もすべてが私の法廷の客であるかのように振る舞った。裁判を進める際には、大げさな身振りや華麗な言葉遣いを用いることがよくあった」

マイケル・ジャクソン

「どうか先入観を持たず、私にも法廷で弁明の機会を与えてほしい」

アイゼンハワー

「この部屋にいる誰ひとりとして、裁判所命令の執行に対する違反が成功したときに、その基本的権利が無関係でいられる者はいない」

ガンディー

「行動は、人間の本能的傾向にとって、思考と同じくらい不可欠である」

ガンディー

「良心の問題においては、多数決の法則に居場所はない」

ランダムな名言へ

ジャンプ！