「我らの歴史とは何か、それは神が姿を現し、御自身が植えなかったすべてのものを揺るがし、踏みにじることにほかならない」

オリバー・クロムウェルの名言・格言・警句(画像はイメージです)
オリバー・クロムウェルの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1599年4月25日~1658年9月3日
  • イングランド出身
  • 軍人、政治家、清教徒革命の指導者、イングランド共和国の護国卿

英文

“What is all our histories, but God showing himself, shaking and trampling on everything that he has not planted.”

日本語訳

「我らの歴史とは何か、それは神が姿を現し、御自身が植えなかったすべてのものを揺るがし、踏みにじることにほかならない」

解説

この言葉は、歴史の進行を神の意志の表れとして捉える宗教的世界観を強く示している。クロムウェルは、人間の営みの中に神の正義と裁きが働いていると信じており、人の手による不義や腐敗は、やがて神によって打ち砕かれると考えていた。「植えなかったもの」とは、神の意志に反する制度や権力、思想を意味し、それが歴史の中で淘汰されていく過程こそが「歴史」であるという主張である。

この思想は、王政の廃止や宗教改革を正当化する根拠としても用いられた。クロムウェルは清教徒革命の指導者として、神の名の下に専制やカトリック的儀式を排し、国家を神の秩序に従わせようとした。この言葉は、彼が自らの行動を単なる政治ではなく、神の代理人としての使命と捉えていたことを端的に示している。

現代においても、この考え方は宗教的改革者や理想主義者の行動に影響を与える。時代の変化や体制の崩壊が起きるとき、それを神や正義の意志の表れと見る視点はしばしば現れる。ただし、それが正義の実現となるか、独善的な暴走となるかは、その後の歴史の審判に委ねられるであろう。

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