「私たちは自国の歴史を誇りに思っている。それを学校で学び、自由、正義、人権について語り聞かされながら育ってきたのだ」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“We are proud of the history of our country; we learned it in school and have grown up hearing of freedom, justice and human rights.”
日本語訳
「私たちは自国の歴史を誇りに思っている。それを学校で学び、自由、正義、人権について語り聞かされながら育ってきたのだ」
解説
この言葉は、フィデル・カストロがキューバにおける歴史教育と国民意識の形成について語った発言であり、革命後の国家建設における思想的土台を示している。彼は、歴史を単なる過去の出来事としてではなく、自由・正義・人権という価値を育む教育の根幹として捉えていた。この価値観の継承が、キューバ国民の自覚的な主体性を形成するものであると考えたのである。
「誇り」「学び」「語り聞かされる」といった言葉の中には、愛国心と倫理教育が教育制度と家庭内の両方を通じて育まれているという信念が込められている。特に「自由」「正義」「人権」は、国際的に共有される普遍的価値であると同時に、革命を正当化しうる理念としてキューバ政府が積極的に掲げてきた概念である。
現代においてもこの言葉は、教育の中でどのように国家の理念と歴史が語られ、どのようにして市民の価値観が形成されていくかを問い直すきっかけとなる。カストロのこの発言は、教育とは知識の伝達を超えて、国民の精神的支柱と倫理的判断力を育てるものであり、国家の未来を担う礎であるという政治的信念の表明である。
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