「キューバは、スペインの植民地主義から最後に解放された国であり、そして忌まわしき帝国主義的支配を最初に振り払った国となった」

フィデル・カストロの名言・格言・警句(画像はイメージです)
フィデル・カストロの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1926年8月13日~2016年11月25日
  • キューバ出身
  • 革命家、政治家、弁護士

英文

“Cuba came to be the last country to get rid of Spanish colonialism and the first to shake off the heinous imperialist tutelage.”

日本語訳

「キューバは、スペインの植民地主義から最後に解放された国であり、そして忌まわしき帝国主義的支配を最初に振り払った国となった」

解説

この言葉は、キューバの独立と革命の歴史を通じて、同国の特異な歴史的位置を誇りをもって語るフィデル・カストロの視点を示す発言である。キューバは1898年の米西戦争の結果、スペインからの形式的独立を得たが、実際にはアメリカによる事実上の保護国状態が続いた。このため、キューバはスペイン帝国の最後の植民地でありながら、同時に20世紀半ばにアメリカの影響を最初に打破した国でもあるという二重の歴史的意味を持つ

「忌まわしき帝国主義的支配(heinous imperialist tutelage)」という強い表現は、アメリカによる経済的・軍事的干渉と、それに伴う国家主権の侵害を糾弾するカストロの反帝国主義的立場を象徴している。1959年のキューバ革命は、形式的独立ではなく実質的主権回復を目指したものであり、それが「最初に振り払った」とされる根拠である

この言葉は現代においても、形式的な独立と実質的な主権の違い、そして帝国主義的影響力がいかに国家の内政や発展に影を落とし続けているかを問う重要な視点を提供する。カストロのこの発言は、キューバの歴史的闘争をラテンアメリカ全体の解放の象徴と位置づけると同時に、真の独立とは何かを世界に問いかける強い政治的メッセージである

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