「バティスタの圧政に対する英雄的な闘いの中で得られた経験は、敵がいかに強大であろうとも、キューバ人民を打ち負かすことはできないことを示した」

- 1926年8月13日~2016年11月25日
- キューバ出身
- 革命家、政治家、弁護士
英文
“Experience acquired in the heroic battle against Batista’s tyranny showed that the enemy, no matter what his strength, could not defeat the Cuban people.”
日本語訳
「バティスタの圧政に対する英雄的な闘いの中で得られた経験は、敵がいかに強大であろうとも、キューバ人民を打ち負かすことはできないことを示した」
解説
この言葉は、フィデル・カストロが1950年代後半に指導したキューバ革命における抵抗の正当性と民衆の力を強く訴える発言である。カストロは、アメリカの支援を受けたフルヘンシオ・バティスタの独裁政権に対して、農民・学生・労働者を中心としたゲリラ闘争を展開し、1959年に政権を打倒した。この発言は、その歴史的勝利が「人民の団結と意志の力」を何よりも証明したという自信と誇りの表明である。
「敵がいかに強大であろうとも」という一節は、軍事力や外国からの支援を持つ体制に対しても、民衆が理想と信念を持って立ち上がれば勝利は可能であるという革命的信念を強調している。これは、キューバという小国が大国の支援を受ける独裁政権を打倒したという象徴的な成功体験を通じて、世界の抵抗運動に連帯と希望を与える言葉ともなっている。
この言葉は現代においても、抑圧に直面する民衆が歴史を動かす主体たりうるという希望と警告の両義性を持つメッセージである。カストロのこの発言は、真の力は銃や資金ではなく、民意と団結に宿るという普遍的な政治哲学を体現しており、独裁・干渉・支配に対する抵抗の正当性を再確認させる一節となっている。
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