「私は物理学や化学の論文に記されたさまざまな実験を試しましたが、その結果はしばしば予想外のものでした。時には、思いがけない小さな成功に励まされ、また時には、経験不足による事故や失敗により深い絶望に沈むこともありました」

マリ・キュリーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1867年11月7日~1934年7月4日
  • ポーランド出身(後にフランスで活動)
  • 物理学者、化学者、教育者

英文

“I tried out various experiments described in treatises on physics and chemistry, and the results were sometimes unexpected. At times, I would be encouraged by a little unhoped-for success; at others, I would be in the deepest despair because of accidents and failures resulting from my inexperience.”

日本語訳

「私は物理学や化学の論文に記されたさまざまな実験を試しましたが、その結果はしばしば予想外のものでした。時には、思いがけない小さな成功に励まされ、また時には、経験不足による事故や失敗により深い絶望に沈むこともありました」

解説

この言葉は、科学の探究が成功と失敗の繰り返しであることを、マリー・キュリーが自身の若き日の体験から率直に語ったものである。彼女は既存の文献に基づいて実験を行ったが、教科書通りにはいかない現実に直面し、試行錯誤を重ねながら学んでいった。これは、知識の吸収だけでなく、それを自らの手で確かめる実践の重要性を物語っている。

「思いがけない小さな成功」と「深い絶望」とが交互に訪れるという描写は、研究者の心の揺れを生々しく表現しており、科学的創造のリアルな姿を映し出している。失敗の多くは「経験不足」によるものであったと述べている点からも、学びは失敗を通じて進むものだという姿勢がうかがえる

この言葉は、学びにおける不安定さや挫折が決して無意味ではないことを教えてくれる。現代の学習者や若い研究者にとっても、小さな前進と大きな失敗を乗り越える経験が、真の理解と成長につながるというメッセージである。科学とは、間違いの中に可能性を見出し続ける営みであるという、普遍的な真理がここに語られている。

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