「老いにはそれ自体に十分な歪みがあるのです。それに悪徳という歪みを加えるべきではありません」

エレノア・ルーズベルトの名言・格言・警句(画像はイメージです)
エレノア・ルーズベルトの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1884年10月11日~1962年11月7日
  • アメリカ合衆国出身
  • 大統領夫人(ファーストレディ)、人権活動家、外交官、作家

英文

“Old age has deformities enough of its own. It should never add to them the deformity of vice.”

日本語訳

「老いにはそれ自体に十分な歪みがあるのです。それに悪徳という歪みを加えるべきではありません」

解説

この名言は、老いという避けがたい肉体的・精神的変化に対して、人間としての品性や道徳を失うことなく生きるべきであるという倫理的な訴えである。年を重ねるにつれて、身体の衰えや外見の変化は避けられないが、人格や品性における堕落――すなわち「悪徳」――は、自らの選択によって避け得るものである。だからこそ、老いに伴う自然の衰えに加えて、道徳的な堕落まで抱えることは、あまりにも悲しいことであると警告している。

エレノア・ルーズベルトは、生涯にわたって公共のために尽くし、年齢を重ねてもなお精力的に発言と行動を続けた人物である。彼女にとって「老い」とは、退行ではなく人格と責任の真価が問われる時期であり、この名言は、年齢に関係なく高潔さを保つべきだという信念の表れでもある。

現代においても、人生の後半期における生き方は社会的にも個人的にも大きな意味を持つ。年を取ること自体は避けられなくても、自らの品格と誠実さをどう守るかは常に選べる。この名言は、老いに抗うよりも、老いと共にどう美しく生きるかを問いかけるものであり、高齢期こそ人間性の本質が問われる時期であるという深い洞察を与えてくれる。

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