「アメリカの約束には値札は付いていない。私たちは約束を守り、負担を引き受ける。それが、私が大統領に就任した8年前に比べ、今日ほぼすべての国がアメリカをより強く、より尊敬される存在として見ている理由の一つだ」

1961年8月4日~
アメリカ合衆国出身
政治家、弁護士、作家
バラク・オバマは、アメリカ合衆国第44代大統領として、2009年から2017年まで務めた人物である。
最大の功績は、医療保険制度改革、いわゆるオバマケアを成立させたことであり、数千万人の無保険者に保険加入の道を開いた。また、パリ協定への参加を主導し、気候変動対策にも取り組んだ。外交面ではキューバとの国交正常化を実現し、イラン核合意にも署名した。
しかし、政策推進にあたり議会との対立が激化し、分断を深めたとの批判もある。人種問題や中東政策への対応も賛否が分かれている。彼の理想主義的な演説と実務とのギャップを指摘する声も存在する。
英文
“America’s promises do not come with a price tag. We meet our commitments. We bear our burdens. That’s one of the reasons why almost every country on Earth sees America as stronger and more respected today than they did eight years ago when I took office.”
日本語訳
「アメリカの約束には値札は付いていない。私たちは約束を守り、負担を引き受ける。それが、私が大統領に就任した8年前に比べ、今日ほぼすべての国がアメリカをより強く、より尊敬される存在として見ている理由の一つだ」
解説
この発言は、バラク・オバマがアメリカの国際的な責任感と信用力について述べたものである。彼は、アメリカが経済的な損得を超えて約束を守り、負担を引き受ける国であることを強調し、それが国際社会における信頼と尊敬の源泉であると訴えている。特に「America’s promises do not come with a price tag(アメリカの約束には値札は付いていない)」という表現は、誠実な国際責任の遂行を象徴している。
背景には、オバマ政権が推進した国際協調路線、気候変動対策、核軍縮努力、同盟関係の再強化といった外交政策がある。オバマは、一国主義ではなく国際社会と共に歩む姿勢によって、アメリカの国際的地位と信用を回復しようと努めた。この発言は、国際的なリーダーシップとは単なる力の誇示ではなく、約束と責任を果たすことによって築かれるという理念を示している。
現代においてもこのメッセージは重要である。たとえば、多国間協力や国際秩序の維持が問われる中で、オバマのこの発言は、信頼と尊敬は一貫した責任ある行動によってのみ得られるという普遍的な教訓を力強く伝えており、誠実な国際関与の重要性を鮮やかに示している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?