「今が不確実な時代だと言う人がいる。しかし、すべての時代は不確実だ。2007年も不確実だったが、それを知らなかっただけだ。2001年9月10日も、1987年10月18日も不確実だった。ただ気づかなかっただけだ」

- 1930年8月30日~
- アメリカ合衆国出身
- 投資家、実業家、慈善家
- 「オマハの賢人」と称され、長期的価値投資を実践して巨大投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる。世界有数の富豪でありながら質素な生活を貫き、近年は資産の大部分を慈善活動に寄付することを誓っている。現代を代表する投資家として世界的に知られている。
英文
“You know, people talk about this being an uncertain time. You know, all time is uncertain. I mean, it was uncertain back in – in 2007, we just didn’t know it was uncertain. It was – uncertain on September 10th, 2001. It was uncertain on October 18th, 1987, you just didn’t know it”
日本語訳
「今が不確実な時代だと言う人がいる。しかし、すべての時代は不確実だ。2007年も不確実だったが、それを知らなかっただけだ。2001年9月10日も、1987年10月18日も不確実だった。ただ気づかなかっただけだ」
解説
この言葉は、不確実性は常に存在しており、今に限ったことではないという現実を冷静に示している。バフェットは、過去を振り返れば安定していたかのように錯覚しがちだが、実際には常に予測不能なリスクが潜んでいたことを指摘している。不確実性を特別視するのではなく、それを前提として行動することが重要であるという現実的な態度が、この言葉に込められている。
この名言の背景には、リーマンショック直前の2007年や、9.11テロ直前、1987年のブラックマンデー前夜といった、大きな転換点が訪れる直前まで人々が平穏を疑わなかった歴史がある。バフェットは、「今は特別に危ない時代だ」という思い込みに囚われるのではなく、常に不確実性を織り込んで行動するべきだと考えている。
具体例として、バフェットは平時から堅実な財務基盤を築き、どのような危機が訪れても耐えられる企業に投資する姿勢を貫いてきた。危機が起きてから慌てるのではなく、常にリスクを意識して準備しておくことの重要性を、この名言は力強く教えている。
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