「私は集団的な罪の意識は信じませんが、集団的な責任は信じています」

オードリー・ヘプバーンの名言
オードリー・ヘプバーンの名言
  • 1929年5月4日~1993年1月20日
  • ベルギー出身
  • 女優、人道活動家、ファッションアイコン
  • 『ローマの休日』でアカデミー主演女優賞を受賞し、その気品ある美しさと演技で世界的な人気を博した。晩年はユニセフ親善大使として世界各地の子どもたちを支援し、映画界と人道活動の両面で深い影響を残した。

英文

“I don’t believe in collective guilt, but I do believe in collective responsibility.”

日本語訳

「私は集団的な罪の意識は信じませんが、集団的な責任は信じています」

解説

この名言は、過去の過ちに対する個人の意識と、未来に向けての社会全体の責任を明確に分けて考える姿勢を表している。オードリー・ヘプバーンは戦争を経験し、歴史的な暴力や不正義を身近に感じた世代である。その中で彼女は、誰かの罪を「集団」として背負わせることには否定的でありながらも、その集団に属する者として「未来をより良くする責任」は共有されるべきだと信じていた

ここでの「集団的な罪(collective guilt)」とは、民族や国民といった枠組みに属しているだけで、個人にまで過去の過ちを負わせる考え方を指す。一方、「集団的な責任(collective responsibility)」とは、社会を構成する一員として、未来のために行動し、修正し、支え合う義務があるという倫理的な立場である。

この名言は、現代における差別、歴史的トラウマ、環境問題、社会的不平等といった多くの問題に通じる。「過去の責任はあなたにないかもしれないが、未来の選択はあなたの手にある」というメッセージは、個人の無力感を超えて、共によりよい社会を築く主体としての意識を呼び覚ます。罪に縛られるのではなく、責任によって前を向くという、深い倫理と希望を込めた名言である。

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