「ユニセフとしての私の最初の大きな任務は、エチオピアの国全体を脅かしていた状況に、手遅れになる前に関心を集めることでした。私の役割は、世界に知らせること――エチオピアの人々が忘れられないようにすることでした」

- 1929年5月4日~1993年1月20日
- ベルギー出身
- 女優、人道活動家、ファッションアイコン
- 『ローマの休日』でアカデミー主演女優賞を受賞し、その気品ある美しさと演技で世界的な人気を博した。晩年はユニセフ親善大使として世界各地の子どもたちを支援し、映画界と人道活動の両面で深い影響を残した。
英文
“My first big mission for UNICEF in Ethiopia was just to attract attention, before it was too late, to conditions which threatened the whole country. My role was to inform the world, to make sure that the people of Ethiopia were not forgotten.”
日本語訳
「ユニセフとしての私の最初の大きな任務は、エチオピアの国全体を脅かしていた状況に、手遅れになる前に関心を集めることでした。私の役割は、世界に知らせること――エチオピアの人々が忘れられないようにすることでした」
解説
この名言は、人道的危機における「伝えることの力」を語っている。オードリー・ヘプバーンは、ユニセフ親善大使としてエチオピアを訪れ、飢餓と貧困に直面していた現地の人々の状況を、世界に向けて発信することに尽力した。「忘れられないようにすること」という一言には、国際社会の無関心が最大の危機であるという彼女の深い危機意識が込められている。
彼女は女優としての知名度を、人々の注目を集めるための「声なき声の代弁者」としての武器に変えた。その使命感は、「救う」ことよりもまず「気づかせる」ことの重要性を強調している。この言葉は、援助活動とは単に物資を届けることではなく、世界がその存在を認識し、関心を持ち続けることによって、支援が継続し得るという現実を教えてくれる。
現代においても、報道されない地域や人々が見過ごされる危険性は常にある。この名言は、「伝えること」が「行動の始まり」になるという重要な視点を与えてくれる。オードリー・ヘプバーンのように、影響力ある立場の人間がその力を「忘れさせないため」に使うことの意義を、心に刻ませる名言である。
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