「人生のある時点で、映画の仕事を取るか、子どもたちと過ごす時間を取るかという選択をしなければなりませんでした。でもその決断はとても簡単でした。子どもたちに会いたくてたまらなかったからです」

- 1929年5月4日~1993年1月20日
- ベルギー出身
- 女優、人道活動家、ファッションアイコン
- 『ローマの休日』でアカデミー主演女優賞を受賞し、その気品ある美しさと演技で世界的な人気を博した。晩年はユニセフ親善大使として世界各地の子どもたちを支援し、映画界と人道活動の両面で深い影響を残した。
英文
“I had to make a choice at one point in my life, of missing films or missing my children. It was a very easy decision to make because I missed my children so very much.”
日本語訳
「人生のある時点で、映画の仕事を取るか、子どもたちと過ごす時間を取るかという選択をしなければなりませんでした。でもその決断はとても簡単でした。子どもたちに会いたくてたまらなかったからです」
解説
この名言は、キャリアと家族の間での葛藤と、その中での揺るぎない母としての選択を語っている。オードリー・ヘプバーンはハリウッドのトップスターとしての地位を築きながらも、子どもたちと過ごす時間の方を選んだ。その選択は、世間的には「もったいない」と映るかもしれないが、彼女にとっては迷いのない、本質的な決断であったことが伝わってくる。
この言葉には、仕事による成功よりも、子どもたちの成長を見守ることの方が自分にとっての幸福であったという、彼女の価値観が反映されている。特に「とても簡単でした」という一言に、母としての本能的な愛情と強さが感じられる。ヘプバーンは家庭生活を何より大切にし、女優としての名声と引き換えに、人としての豊かさと温もりを選んだのである。
現代でも、仕事と家庭の両立は多くの人にとって悩ましいテーマである。しかしこの名言は、最も大切にしたいものに正直であることこそが、後悔のない人生につながると教えてくれる。「何を選んだか」ではなく、「なぜそれを選んだのか」こそが人の生き方を形づくるという、深いメッセージが込められた名言である。
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