「思考の自由なくして、英知はあり得ない。そして、言論の自由なくして、公共の自由もまたあり得ない」

ベンジャミン・フランクリンの名言
ベンジャミン・フランクリンの名言
  • 1706年1月17日~1790年4月17日
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、発明家、科学者、著述家
  • アメリカ独立戦争で重要な役割を果たし、アメリカ合衆国の建国の父の一人として知られる。電気に関する研究で著名な発明家であり、定常波や避雷針の発明者。外交官としても活躍し、フランスとの友好条約締結に尽力した。

英文

“Without freedom of thought, there can be no such thing as wisdom — and no such thing as public liberty without freedom of speech.”

日本語訳

「思考の自由なくして、英知はあり得ない。そして、言論の自由なくして、公共の自由もまたあり得ない」

解説

この名言は、個人の内面の自由と、社会の外面的な自由は切り離せないものであるという、ベンジャミン・フランクリンの自由主義思想の核心を示している。彼は啓蒙思想の時代において、真の知恵は自由な思索からしか生まれず、民主社会における自由もまた、言論の自由が保障されてこそ成立すると信じていた。この言葉は、知性と政治的自由がともに自由を基盤として育まれることを断言している。

現代においても、思想と言論の自由が脅かされるとき、個人の創造性・批判精神・公共議論は抑圧され、社会は独裁や無知へと傾く。この名言は、「何を考えてもよい」「それを語ってもよい」自由があって初めて、人間は賢くなり、社会は自由でいられるという基本的人権の核心的な意義を訴えている。

この言葉にはまた、自由は与えられるものではなく、守り育てるべき原則であるという、民主主義の根本的価値観が込められている。フランクリンは、市民の自由な思索と発言こそが、権力の腐敗を防ぎ、社会を健全に保つ唯一の手段であると考えていた。思想と言論の自由が失われたとき、英知も、公共の自由も失われる――この一文は、今なお全世界に向けた、自由の守護者たる市民への厳粛な呼びかけである。

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