「自分自身を整える者は、本を書く者よりも賢い」

- 1706年1月17日~1790年4月17日
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、発明家、科学者、著述家
- アメリカ独立戦争で重要な役割を果たし、アメリカ合衆国の建国の父の一人として知られる。電気に関する研究で著名な発明家であり、定常波や避雷針の発明者。外交官としても活躍し、フランスとの友好条約締結に尽力した。
英文
“He that composes himself is wiser than he that composes a book.”
日本語訳
「自分自身を整える者は、本を書く者よりも賢い」
解説
この名言は、知識や表現による外的な成果よりも、自分の内面を整え、心と行動を調和させることのほうが、より高い知恵の証であるというフランクリンの倫理観を表している。彼は博学な発明家であり文筆家でありながら、人格の完成や節度、自己統制といった内面的な成熟こそが真の賢さであると信じていた。この言葉は、自己修養の重要性と、それが外的な成功を超える価値を持つことを静かに語っている。
現代においても、知識やスキルをいくら積み上げても、感情に流され、自己を律することができなければ、周囲との調和や信頼を築くことは困難である。この名言は、学ぶことや創造することよりもまず、自分を理解し、制御する力が求められるという教訓を与えてくれる。内面の安定と自律があってこそ、外に向けた発信や創作も真価を持つのである。
この言葉にはまた、行動や感情のバランスを保ち、誠実に生きることが、いかなる書物の知識よりも尊いという啓蒙思想の核心が込められている。フランクリンは、「13の徳目」によって自己を律する生活を送ったが、それは書物を読むこと以上に、自分自身の生き方そのものを整えることの重要性を信じていたからである。内に秩序をもたらすことが、最も崇高な知恵の形である――この名言は、現代人にもなお響く、深く実践的な人生の指針である。
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