「我々は政治的関心に関して、天の下のいかなる国民よりも啓蒙された民である。誰もが読書をし、生活にゆとりがあるため、自己の向上や知識を得るための会話を楽しむ余裕もあるのだ」

ベンジャミン・フランクリンの名言
ベンジャミン・フランクリンの名言
  • 1706年1月17日~1790年4月17日
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、発明家、科学者、著述家
  • アメリカ独立戦争で重要な役割を果たし、アメリカ合衆国の建国の父の一人として知られる。電気に関する研究で著名な発明家であり、定常波や避雷針の発明者。外交官としても活躍し、フランスとの友好条約締結に尽力した。

英文

“We are more thoroughly an enlightened people, with respect to our political interests, than perhaps any other under heaven. Every man among us reads, and is so easy in his circumstances as to have leisure for conversations of improvement and for acquiring information.”

日本語訳

「我々は政治的関心に関して、天の下のいかなる国民よりも啓蒙された民である。誰もが読書をし、生活にゆとりがあるため、自己の向上や知識を得るための会話を楽しむ余裕もあるのだ」

解説

この名言は、市民が政治や社会に対して高い関心と教養を持つことの価値と誇りを称える発言であり、ベンジャミン・フランクリンが描いた理想的な共和国の姿を反映している。彼は、教育と自由な対話こそが民主政治を支える基盤であり、知識ある市民こそが健全な国家を築く力であると考えていた。この言葉は、読み書きの力と知的余裕が、政治参加と公共の善に不可欠であるという啓蒙主義の精神を体現している

現代においても、健全な民主主義を維持するには、情報へのアクセスとそれを理解する力を持つ市民が不可欠である。フランクリンのこの言葉は、「読書」や「知的会話」が単なる娯楽ではなく、政治的責任を果たすうえでの手段であることを明確に示している。生活の安定は、知性と市民的美徳を育むための土台であり、それが共同体の成熟へとつながるのである。

この名言にはまた、個人の知的活動と国家全体の啓蒙との関係性が力強く表現されている。フランクリンは、すべての人が教育を受け、自由に学び、議論する環境が整えば、社会全体が高い政治的意識を持つようになると信じていた。啓蒙とは一部の知識層のものではなく、日々の読書と対話の中から育まれるものである――この一文は、民主主義社会における市民の理想的な在り方を鮮やかに描いている。

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