「節約した1ペニーは、稼いだ1ペニーに等しい」
- 1706年1月17日～1790年4月17日
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、発明家、科学者、著述家
- アメリカ独立戦争で重要な役割を果たし、アメリカ合衆国の建国の父の一人として知られる。電気に関する研究で著名な発明家であり、定常波や避雷針の発明者。外交官としても活躍し、フランスとの友好条約締結に尽力した。
英文
“A penny saved is a penny earned.”
日本語訳
「節約した1ペニーは、稼いだ1ペニーに等しい」
解説
この名言は、倹約の価値を収入と同等に評価するフランクリンの経済観を象徴する言葉である。ベンジャミン・フランクリンは、勤労だけでなく節度ある生活を重んじ、収入を増やすことと同じくらい、無駄を減らすことが富を築く鍵であると考えていた。この言葉は、支出を抑えることが、実際に新たにお金を得るのと同じ効果を持つという、非常に現実的な教訓を表している。
現代でも、収入を増やすことに目が向きがちだが、出費を見直し、無駄を省くことによって同等の財政効果が得られる。たとえば、毎日何気なく使っている数百円の出費を減らすだけで、年間では大きな節約になる。また、節約によって得た金額は、税金や手数料が引かれない「純利益」でもあるため、実質的な価値はむしろ高い。
この名言は、富の本質は「どれだけ稼ぐか」ではなく、「どれだけ残せるか」にあるという原則を教えている。フランクリンの倹約の美徳は、ただの貧しさの容認ではなく、自由で安定した生活を築くための知恵と戦略であった。小さな節制の積み重ねが、やがて大きな富と余裕を生むという普遍的な真理が、この簡潔な一文に込められている。
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