「愛国心とは自国民への愛が第一に来ること、ナショナリズムとは他国民への憎しみが第一に来ること」

- 1890年11月22日~1970年11月9日
- フランス出身
- 軍人、政治家、第18代フランス大統領
- 第二次世界大戦中に自由フランスを主導し、戦後はフランス第五共和政を樹立。大統領として強力な指導力を発揮し、植民地政策の転換や独自の外交路線を推進した。近代フランスの象徴的指導者として知られている。
英文
“Patriotism is when love of your own people comes first; nationalism, when hate for people other than your own comes first.”
日本語訳
「愛国心とは自国民への愛が第一に来ること、ナショナリズムとは他国民への憎しみが第一に来ること」
解説
この言葉は、愛国心とナショナリズムの本質的な違いを明確に区別するものである。前者は自国を慈しみ、そこに誇りと責任を感じる健全な感情であるのに対し、後者は他国や異文化への排除や敵意によって定義される危険な思想である。もしこの言葉がシャルル・ド・ゴールによるものであれば、それは彼の国家的自尊心と同時に、ヨーロッパ統合や国際協調への理解と慎重な姿勢に通じている。
ド・ゴールは、フランスの独立と偉大さを何よりも重んじる一方で、極端な排外主義や人種的優越を否定していた。彼は第二次世界大戦後のフランス再建においても、ナチスのような狂信的ナショナリズムとは一線を画し、誇りある国民としての再生を目指した。この発言は、健全な国家意識は他者を敵視せず、まず自らを深く理解し、守ることに基づくべきであるという信念の表明といえる。
今日においても、この言葉は重要な意味を持つ。グローバル化が進む一方で、排外的ナショナリズムが各国で台頭する現代において、国家への愛を他者への憎しみに変質させてはならない。この名言は、愛と誇りに基づいた健全な国民意識と、憎悪を原動力とする危険な排他思想とを峻別する警句として、極めて現代的な警告を発している。
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