「この世界の人々は団結しなければならない。さもなければ滅びるだろう」

- 1904年4月22日~1967年2月18日
- アメリカ合衆国出身
- 理論物理学者、科学行政官、教育者
- マンハッタン計画において原子爆弾の開発を主導し、「原爆の父」と呼ばれる。戦後は核兵器の規制と倫理的責任を訴え、冷戦下の科学と政治の関係に深い影響を与えた。
英文
“The peoples of this world must unite or they will perish.”
日本語訳
「この世界の人々は団結しなければならない。さもなければ滅びるだろう」
解説
この言葉は、核時代の到来とそれに伴う人類存続の危機に対する、オッペンハイマーの警鐘である。第二次世界大戦後、特に核兵器の威力と拡散が明らかになるにつれ、国際的な協調の必要性が極めて切実な問題となった。この発言には、科学者として破壊の力を現実に解き放ってしまった自責と、未来への警告が込められている。
「団結しなければ滅びる」という表現は、単なる理想主義ではなく、現実的な生存戦略としての協調を求めている。人類が国家や民族の枠を超えて連帯し、対話と共通の価値観に基づいて行動しなければ、破滅的な結末を迎えるという認識である。この言葉は、国際連合のような組織の必要性や、科学技術の管理における倫理的合意の重要性にも通じている。
現代においてもこの警告は色あせていない。核兵器、気候変動、パンデミック、AIの暴走など、人類の未来を脅かす課題はますますグローバルな性格を帯びている。その中でオッペンハイマーの言葉は、科学、政治、経済、文化のすべての分野において国際的連携が不可欠であることを端的に訴える、時代を超えたメッセージである。
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